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道具のおはなし3

組立課の大井です。

モス製造部の各作業台にネジザウルスいう工具が鎮座しています。
鎮座という表現の裏にはめったに活躍の場が無いからなのですが、
そこにドンと居てくれるだけでいつも安心感が漂っています。

ネジザウルスの名前の由来は、頭の潰れたネジなどを恐竜のような顎で『ガシッ』っと掴んで
放さないというところからきているそうです。
モスでは潰れたネジや抜けなくなった平行ピンを抜く際などなど大活躍しています。
では、他のプライヤーと何が違うのか覗いてみましょう。


↑モスのネジザウルスシリーズ


↑普通のプライヤーの口先


↑ネジザウルスの口先
縦と横に刻まれた複雑な牙


↑噛まれたらサイゴ


↑強力ペンチタイプ


↑ラジペンタイプ


↑バイスクリップ型はもう怖いものなし!?


このネジザウルスの販売のきっかけは、頭のつぶれたネジを外せるプライヤーができないかと考え、
『ネジを締める工具はあるが、外すためだけの工具はない。これは面白い!』
という発想から開発していったそうです。
当初『小ネジプライヤー』という名前で発売したが年間800本しか売れなかったとか
それでも諦めず改良を加え、販売ルートも開拓し、パッケージやデザイン、ネーミングを考え直し
出てきたコンセプトが『ネジザウルス』だったそうです。

今では、年間1万本売れればヒットという工具の世界で、年間国内30万本
海外10万本を販売し、主にアメリカ、ヨーロッパ、中国などに輸出しているようです。
 ところが、このネジザウルス、アメリカでは思ったほど反応がなかったそうで理由は『名前がピンとこない』ということ。
日本では恐竜は噛みついて放さないというイメージがあるが、アメリカでは可愛らしいというイメージが強く
マッチしていなかった。噛みつくイメージは吸血鬼だと指摘を受け
プライヤーと引っかけて『ヴァンプライヤーズ』と言うネーミングとグリップを真っ赤に変えて
鮮血のイメージで売り出したところ、しだいに売り上げが拡大したとか。
ところ変われば顧客のニーズやターゲットを変える必要があるんですね、考えさせられます。


↑オレンジもあるよ!

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